大海のひとしずく

――スピリチュアリズム人生へ導かれて

更新日2024年4月27日



すぐそばにある「死」を見つめて(2024/4/27)

 

私は時々カフェで、イエス様や霊界に思いを馳せながら、ゆったりとした時間を過ごしています。

3月初旬のあたたかな朝、カフェで寛いでいると、店内は出勤前のサラリーマンでほぼ満席になりました。私が座っていたすぐ横の席では、50才位の男性がモーニングを食べていましたが、その人は急に椅子から滑り落ち、床に横たわってしまいました。私は、「二日酔いか、寝不足で倒れたのかな?」と思いました。

すぐにスタッフが駆け寄り、「お客さん、大丈夫ですか?」と声をかけましたが、その男性は返事をせず、店中に響きわたるほどのイビキをかき始めました。少しして、イビキが治まると同時に呼吸も止まってしまいました。

 

バタバタしているうちに、3人の救急隊員が担架を持って走り寄り、一人は男性のスーツを脱がせ、もう一人は人工呼吸を続けながら脈を測っていました。その後も男性の呼吸は戻らず、次第に顔は土色に変わり、担架に乗せられ運ばれていきました。男性が倒れてから、僅か十数分の出来事でした。

 

その後、男性の容態が回復したかどうかは分かりませんが、この様子を見て私は、「人間の生と死」はいつも隣り合わせにあることを感じました。

 

私は、「死」に対する恐怖から逃れたくて、いろいろな本を読むうちに、『シルバーバーチの霊訓』にたどり着きました。シルバーバーチは「死は悲劇ではなく、肉体の牢獄から解放される喜びの時!」と教えています。この言葉をすぐに理解することはできませんでしたが、霊的真理を学んでいくうちに少しずつ分かるようになってきました。今は、「人間は死後も永遠に生き続けていること、死は霊界での生活の始まり」であることを実感できるようになり、「死」という最大の恐怖・悲しみから解放されました。

 

シルバーバーチは、「地上人生は、霊界での永遠の生活に備えて準備をするための貴重な場所である」ことも教えてくれました。地上ではさまざまな苦しみや困難に遭遇します。私は、これからどんな苦難があっても、霊的成長に繋げていけるように、真理にしがみついて乗り越えていこうと思っています。霊界に戻ったときに「頑張って歩んできて本当に良かった!」と思えるように、地上人生を送っていこうと心を定めています。

 

スピリチュアリズムに導かれた最高の恩恵に応えるために、1人でも多くの人に「死」や「死後の世界」について、正しく伝えていきたいと思います。

 

<シルバーバーチの言葉>

「死ぬことは悲劇ではありません。今日のような地上世界に生き続けねばならないことこそ悲劇です。(中略)死ぬということは物的身体のオリの中に閉じ込められていた霊が自由を獲得することです。苦しみから解放され真の自我に目覚めることが悲劇でしょうか。」  『スピリチュアリズムによる霊性進化の道しるべ』

 

*引用とリンクにあたっては、スピリチュアリズム普及会の許可を得ています。